米国における医薬品PL事情(060110)
医薬品は、たとえビタミン剤でも、その薬効と共に、程度の差こそあれ、副作用が伴うものと知られています。また、医薬品は、その潜在リスクゆえに、開発から生産管理、臨床試験に至るまでGLP、新GMP、バリデーション、GCPなど米国FDA(食品医薬品局)の規定をベースに、さまざまな厳しい規制が課せられています。しかし、この厳格に管理され、PL上のスキなど無いはずの米国の医薬品が2000年前後から原告側弁護士団の格好の攻撃目標(ターゲット)になっています。しかも、その医薬品は医師の介在する処方せん薬が中心です。なぜこのような現象が生じたのか?どのような医薬品が現在ターゲットとなっているのか?実際の賠償事例は?といった点に焦点を当てまとめてみました。本号は、米国向けに医薬品用のバルク・中間体や医薬品(治験薬含む)を輸出または現地生産している日本企業にとっては不可欠な情報と言えます。