夏の製品事故――誤使用による重大事故が頻発(210831)
日本において、夏というのは年の中で最も暑い時期であり、また夏休みがあることから様々なイベントが催されるという特徴のある時期です。このため、使用される製品やその環境などが、ほかの時期と比較しても非常に多様であると言えます。実際に2016~2020年の6~9月に発生した製品事故をnite事故情報データベースより抽出し、集計した結果、他の時期よりも若干ではあるが件数が多いことがわかりました。
本稿での調査の結果より、全体の傾向としては、夏に特有の要素(高温多湿の環境等)に起因する事故がとりわけ多いわけではなく、家電製品の事故が多いなど、他の季節と同様の傾向を示してはいました一方で、夏に使用頻度が増える(他の季節には使わない)製品や、長期間使用される製品での事故も一部で頻発しており、これは季節特有の要素と言えます。
また死亡、火災、重症の被害を負った重大事故では、使用者の誤使用や、著しく長期間使用したことによる経年劣化等、製品以外の原因による事故が多発していることがわかりました。
本稿ではこのような、夏における日本国内の事故発生状況に関して調査、集計した結果を示すこととします。その中で当社の見解や、一部、本質的な安全性をより向上させる企業の取り組みなどについて紹介していきます。本資料が貴社のPL対策やリスクマネジメントに、少しでもお役に立ちましたら幸いです。
* キーワード:製品事故、製品評価技術基盤機構、nite、統計、重大事故、夏、誤使用
* 地域:国内