2022年食中毒統計――食中毒の現状と傾向(230530)

食品は一般消費者にとって、最も身近で必要不可欠な製品の1つであり、日々大量生産と消費が行われています。しかし、食品には「人が口にする」「消費されるまでの時間が短い」「基本的には保存期間が短い」など、一般の工業製品とは異なる特徴もあるため、万が一、食中毒など食品にまつわる製品事故が発生した場合、被害が拡大しやすい製品群と言えます。

2022年は、1996年以降、食中毒の発生件数が最も少ない年となりました。しかし全体の分析結果より、2021年同様、この減少傾向は新型コロナウイルス(以下新型コロナ)の影響が強く出ていると考えられます。新型コロナによって、外出機会が減り、外食する頻度や人との接触機会が減ったこと、および消毒・手洗い行動の増加があったことが想定要因となります。このため、新型コロナが落ち着き、行動抑制が緩和されてきた今年度以降は、また増加に転じる可能性があるため、注視していく必要があります。

また2022年は、1,000人を超えるような集団感染事案はありませんでしたが、食中毒による死亡者が5名出ており、これは例年に比べ高い水準となっています。発生件数が少なくなったとはいえ、企業による食品の安全対策はまだまだ必要な状況です。

今回のPL調査レポートでは、厚生労働省が発表している食中毒統計資料に基づき、2022年に日本で発生した食中毒の状況をまとめました。食中毒の現状とリスクを把握するという点で、本資料が貴社のリスクマネジメントにお役に立てば幸いです。

* キーワード:製造物責任、PL、リコール、食中毒、食品
* 地域:国内

上記は、SOMPOリスクマネジメント社で配信している『PL調査レポート』のタイトルと概要です。