2023年版オーストラリアにおける消費者用製品リコールガイドラインの解説(231226)
オーストラリアでは、2005年に製品リコールガイドラインとして「PRODUCT RECALL — A GUIDE FOR SUPPLIERS 」を発行していますが、その後2010年、2014年、2023年と改定しています。2023年の改定版の名称は「消費者製品の安全性リコール実施(Conducting a consumer product safety recall)」です。
改定の発端は、生産性委員会(Productivity Commission)の2006年提出レポートで、オーストラリア競争消費者委員会(ACCC:Australian Competition and Consumer Commission)が、「今後、オーストラリアにおけるリコールはますます増加するであろう」と予測し、リコールガイドラインの強化を訴えたことが発端とされています。これがオーストラリア政府評議会(the Council of Australian Governments)の目に留まり、2008年に採用され、リコールガイドラインの改定へとつながっています。
オーストラリア競争消費者委員会(ACCC)によれば、ACCCへ何の報告も無く、製品の供給者(supplier)が勝手にリコールを実施しているケースも多く、ACCCは、「これからは、このリコールガイドラインに沿って、ACCCに報告すべきである。今後、このガイドラインが守られない場合は、法律による強制化や命令リコールも検討していく」と語っています。
本号では、このオーストラリアの消費者用製品リコールガイドラインに焦点を当て、その日本語版の全訳(試訳)を別紙としてお届けすると共に、ガイドラインの特徴について説明し、併せてオーストラリアの法規などの情報についても提供します。本資料が貴社のPL対策やリスクマネジメントにお役に立てば幸いです。
* キーワード:オーストラリア、豪州、消費者製品、リコール、ガイドライン
* 地域:オーストラリア