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環境
TNFD情報開示支援サービス(自然関連リスク分析)
調査・分析・評価
概要
近年、自然資本・生物多様性がグローバルリスクとして注目される中、「昆明・モントリオール生物多様性枠組」では2030年までに生物多様性の損失を止め、回復軌道に乗せる(=ネイチャーポジティブ)ため、企業に対する目標として、ビジネス上の生物多様性に係るリスクと依存・影響の評価及び開示が言及されています。このような背景から、自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)フレームワークがリリースされました。
SOMPOリスクでは、企業における自然資本・生物多様性に関するリスク分析及びTNFD情報開示を支援し、企業のネイチャーポジティブに貢献します。
サービス内容
弊社では、TNFDで推奨するLEAP(*)アプローチに基づき、以下のステップにより、分析及び情報開示を支援します。お客様の状況に応じ、STEPごとにご支援することも可能です。
*LEAP(Locate, Evaluate, Assess, Prepare の頭文字)と呼ばれる自然関連のリスクと機会の管理のための統合評価プロセス
STEP1:分析範囲の検討
LEAPの導入として、事業内容、製品、支出/収益、バリューチェーンといった情報を整理し、分析の対象範囲を特定します。
STEP2:優先地域の特定
自社及びサプライヤーの拠点所在地と業務内容を整理し、自然関連リスク分析における「優先地域」を特定します。
STEP3:依存・影響の特定・評価
TNFDにて紹介されている各種ツールや資料等を参考に、自社の事業と生物多様性との依存関係及び影響を特定し、評価します。
依存:事業を行うために依存している生態系サービス
影響:生態系サービスに対して与えているプラス又はマイナスの影響
STEP4:リスク・機会の特定・評価
TNFDにて紹介されている各種ツールや資料等を参考に、想定されるリスクと機会を特定し、評価します。
リスク:依存・影響に関連して生じる脅威
機 会:自然にプラスの影響を生み出す、または自然へのマイナスの影響を軽減する活動
STEP5:情報開示支援
各情報開示項目において自社が開示すべき内容を整理し、分析結果を踏まえ、HP等での情報開示のドラフトを作成します。
関連サービス
TNFD情報開情報開示支援(ベーシック版)
TNFDで推奨するLEAPアプローチに基づきに、ベーシックな分析及び情報開示を支援します。「TNFD情報開示支援サービス(自然関連リスク分析)」より、下表のとおり支援内容を絞ることで、低コストかつ短期間での支援をご提供します。
TNFD情報開示支援サービス |
TNFD情報開示支援サービス |
|||
---|---|---|---|---|
Scoping | 事業、バリューチェーンのほか、製品、原材料等のより詳細な観点で対象範囲の絞り込みを行います。 |
◎ |
事業、バリューチェーンで対象範囲の絞り込みを行います。 (上流は対象外を基本としつつ要相談) |
〇 |
Locate | バリューチェーン上流及び直接操業を対象に優先地域の特定を行います。活動場所の情報がない上流の活動は、資料調査等により場所を推定します。 |
◎ |
直接操業を対象に優先地域の特定を行います。 (上流は対象外を基本としつつ要相談) |
〇 |
Evalaute | バリューチェーンの各工程(上下流含む)における一般的な依存・影響の特定・評価を行い、企業固有の状況で評価結果の精査を行います。 | ◎ | バリューチェーンの各工程(上下流含む)における一般的な依存・影響の特定・評価を行います。 | 〇 |
Assess | Locate及びEvaluateの結果を踏まえてリスク・機会の特定・評価を行います。 | ◎ | Locate及びEvaluateの結果を踏まえてリスク・機会の特定のみを行います。 | 〇 |
Prepare | ご要望に応じ、TCFDとTNFDを統合した開示案を作成します。 | ◎ | TNFDの開示案を作成します。 | 〇 |
標準金額 |
※金額はお問合せください。 |
〇 |
通常版よりも費用を押さえられます。 |
◎ |
標準支援期間 | 9ヶ月~12ヶ月 | 〇 | 6か月程度 | ◎ |
下線:ベーシック版 では対応しない事項
研修・ワークショップの実施
生物多様性・自然資本の考え方や社会動向等について、役員向け・従業員向けの研修のほか、理解促進のため関連部門を対象としたワークショップの開催も対応します。
CDP回答支援
生物多様性・自然資本に関する設問趣旨を踏まえた回答支援を行います。本支援およびTNFD情報開示支援における分析結果は、CDP等の外部評価の質問書への回答にも活用可能です。
自然共生サイト(OECM)申請支援
環境省における「自然共生サイト」の認定制度について、申請手続に基づき、認定基準の解説、生物多様性の資料作成(現地調査含む)、活動計画等の検討、申請資料作成や審査対応の補助等の支援を行います。
ご支援事例
株式会社ポーラ・オルビスホールディングス様
ご依頼の経緯
株式会社ポーラ・オルビスホールディングスは、化粧品事業を中心としたポーラ・オルビスグループの各ブランドを戦略的に統括し、経営管理を行う持株会社です。同グループでは「多様化する『美』の価値観に応える個性的な事業の集合体」を掲げ、社会領域へも事業ポートフォリオを拡大するなど、サステナブルな事業成長を目指しています。
環境や生物多様性への関心が世界的にも高まる中、同グループは自然資本から多くの恩恵を受けて事業を行っているため、TNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)情報開示におけるガイドラインからさらに一歩踏み込んだ積極的な検討を希望されており、実践的なアドバイスを提供できるコンサルティングを求めて、当社にご相談をいただきました。
サービス内容
①TNFD情報開示支援(自然関連リスク分析)
TNFDフレームワークに基づくScoping+LEAPアプローチに沿い、ポーラ・オルビスグループの事業内容と自然との関係性を分析し、TNFDの開示提言に沿った開示案の作成を支援いたしました。
以下が支援内容の特徴となります。
- ご支援開始時に勉強会を行い、ネイチャー・ポジティブへの転換の必要性や評価結果と事業戦略との整合についてメンバー全員で共通理解を持ちました。
- 化粧品には様々な原材料が用いられますが、分析の初期段階で、自然資本への依存と影響の両方が大きいと考えられる植物由来の主要原材料数品目に対象を絞りこみ、影響度の高いリスクと機会を重点的に評価しました。
- バリューチェーン上流の位置情報が特定できない場合は、分析の対象外とするのではなく、公開情報を調査・整理し、上流となる可能性が高い場所を仮定することで、できるだけリスク・機会を網羅的に認識できるよう努めました。
- リスク・機会の特定・評価やシナリオ設定の際には、既に開示しているTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)の分析内容とも整合を取り、自然資本に関してTCFD/TNFDの情報開示の一貫性が保てるよう情報の整理を行いました。
- 支援期間中に新たに公開されたTNFDのガイダンスや他社の開示事例などについて、都度情報収集を行い、最新情報を反映した分析を行いました。また変化の激しい領域であるため、今後の時流の変化に応じた開示内容の更新についても、必要な提案活動を行う体制を準備しています。
- TNFD情報開示の支援経験に加え、生物多様性や環境に対して深い専門性を持つメンバーが支援を担当し、CDPや自然共生サイトなどの周辺分野の動向や、生物多様性・環境へのポジティブ・ネガティブ両面の影響について、協議しながら進めていきました。
②ポーラ・オルビスグループ従業員向け環境勉強会支援
TNFD情報開示支援の分析では、パーム由来の原材料について、依存と影響・リスクと機会を適切に把握・管理することが重要な要素の一つとして特定されました。ポーラ・オルビスグループでは、以前から持続可能なパーム油の調達を非財務KPIに設定するなど、取り組みを進めています。さらに、これらの取り組みの背景や社会課題・環境課題をポーラ・オルビスグループの従業員の皆さまが再認識し、更なる取り組みの強化につなげるため、勉強会を実施することとなり、当社も支援を行いました。
SOMPOリスクは、TNFDの理念に賛同し、TNFDフォーラムに参画しています。
TNFDフォーラムへの参画を通じて本サービスを充実させ、お客さま企業のネイチャーポジティブに貢献いたします。
TNFD情報開示支援サービス(自然関連リスク分析)に関するお問い合わせ
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